2019年5月1日、平成時代は終わりを告げ、令和時代が幕を開けました。
そんな節目にあたり、このコラムでは前回、前々回と2回にわたって近代までのニッポンの性風俗の歴史を振り返ってきました。
3回目にあたる今回は、これから先の社会情勢を踏まえて、今後10年間にわたる風俗業界の動向を大胆に予想してみます。
オリンピック後に風俗の価格破壊が起きる
近未来といえば、2年後の2020年に東京オリンピックが開催されます。
当初、オリンピック開催によって風俗が粛清されるといった悲観的な憶測が流れましたが、今のところ、それほど目立った動きはなさそうです。
むしろ、オリンピックによって海外からの観光客が増えるため、風俗業界にとって追い風になるという予測もあります。
日本独特の風俗文化であるイメクラは、特にクールジャパン好きの外国人から人気となる可能性大。風俗業界にもオリンピック特需で好景気が訪れるかも!
しかし、楽観視してばかりはいられないようです。
過去のオリンピック開催地を見ると、五輪開催後は不況に見舞われるケースが多いとか。
ローマ五輪開催後のギリシャが破産寸前まで陥り、国際問題になったのは記憶に新しいところでしょう。
東京オリンピック後は建設業界を中心に需要が低迷し、日本経済も長期的な冬の時代を迎えることが予測されます。財布の紐が固くなり、これまでのように風俗遊びにお金を費やすことができなくなるかもしれません。
そこで登場するのが、LCC(ローコストキャリア=格安航空会社のこと)ならぬLCF。すなわちローコストフーゾクの登場です!
従来型の格安風俗と異なり、LCFはこれまでとは全く違う画期的なビジネスモデルを導入してコスト削減を図ると予想されます。
例えば、ラブホテルやシティホテルではなく、カプセルホテルを利用して安価なサービスを提供するデリヘル【カプデリ】が登場してくるかもしれません。
あるいは、最近流行りのルームシェアをヒントにしたフードルシェアが流行る可能性も。一人の風俗嬢を複数人で分け合い、割安に遊ぶ乱交プレイが今後の風俗遊びの主流になることも考えられます。
割引サービスもより便利さ&安さが求められるようになるでしょう。
ここ数年内に、予約はもちろん、受付業務まですべて店舗スタッフを介さずにパソコン上で完結できる風俗店が普及すると予想されます。
そうした店は従業員の中間コストを抑えられるため、割安料金でサービスを提供することが可能です。さらに、数ヶ月前から“早割”予約をして、より安価で遊ぶのがこれからの風俗のトレンドになるのではないでしょうか。
支払い方法も従来のように現金ではなく、電子マネーが当たり前となります。カードに溜まったポイントを使い、上手な風俗遊びをする男がデキる男と言われる時代になるかもしれません。
VR、AI……技術革新が風俗サービスを劇的に変える!
これまでの歴史を振り返ると、テクノロジーの進歩は性文化に支えられてきました。
例えば、ビデオが世間に急速に普及した背景には、AVや裏ビデオの存在が大きく関わっていると言われています。
そうしたエロとテクノロジーの関係は今も変わりません。むしろ、今後はさらに加速していくと思われます。
今、風俗業界で話題となっているテクノロジーと言えばVR(バーチャルリアリティ)です。
VRとは、3D技術や360度映像を使って、あたかも自分がそこにいるかのような仮想現実を楽しめるテクノロジー。視点の移動に合わせて映像が動き、映像に没入しているような体験ができます。現在もVRを利用したアダルトビデオなどは人気となっています。
今後はさらなる技術の進歩により、バーチャル映像内の女の子を観るだけでなく“触る”こともできるようになるでしょう。実際、そうした研究は進められています。
この技術が普及すれば、風俗のサービスが劇的に変わっていくと予想されます。男性客はバーチャルな女性キャラクター相手にリアルなエッチができるのです。極端な話、生身の女の子が存在しなくて快感を得られるようになります。
もうひとつ、テクノロジーの進化と言えば、AI技術も話題となっています。
AIとは、簡単に言えば人工知能のこと。
すでにAIが搭載された高性能なセックスロボット(ラブドール)はほぼ実現しています。
中国のベンチャー企業「EXDOLL社」が開発中の『市販型ヒューマノイドAI(スマートドール)』はAIによりスムーズな会話が可能。動きも人間にかなり近い動作を実現しているとか。
2019年内には一般販売の開始を予定しているようなので、来年以降はラブドール風俗が増えることも予想されます。
また、AIの登場は風俗の在り方を変えていくと思われます。
前述した通り、デリヘルの受付業務などはAIによって自動化されていくことでしょう。それによって人件費が削減でき、大幅な値下げが可能となります。
もっとも、受付業務ではお客のクレーム対応なども必要ですから、完全にAI任せにするのは無理な話。すべて自動化できるのはもう少し先の話ですが、もしかしたら10年先の未来には実現しているかもしれませんね。
超高齢化社会到来で超熟デリヘルが大流行
この先10年間で、高齢化社会の問題がさらに深刻となっていくことは避けられません。
日本は、先進国の中でも指折りの老人大国と言われています。今後、シニア風俗はさらに激化するのは間違いないでしょう。
現在も熟女デリヘルは盛況ですが、今後はさらに上をいく超熟デリヘルが登場することは十分に予想されます。
2020年頃には女性の過半数が50歳以上の時代に突入するとか。そうなると、風俗嬢の大半は熟女世代が占めることになります。
それに伴い、75歳以上でもまだ“現役”バリバリの後期高齢者デリヘル嬢が登場して話題となることでしょう。40代のデリヘル嬢などはまだまだ若手。ヤング熟女などと呼ばれてひよっこ扱いされるかもしれません。
また、遊ぶ側のお客にも高齢化が進み、老老介護ならぬ老老フーゾクが流行することも予想されます。
訪問介護の一環として、巡回型の【訪問デリヘル】が登場。デリヘル嬢は、高齢者の安否確認を担う“セクシャル・ソーシャルワーカー”的な立場となり、社会的地位が向上することが考えられます。
一方、若い風俗嬢は貴重な人材としてプレミア化していくでしょう。
10代や20代の女の子はプレイ料金が高騰し、金に糸目をつけないVIP階級しか遊べない超高級デリ嬢としてもてはやされるようになります。
もしかしたら、女子高生の間で、風俗嬢が“なりたい職業ナンバー1”として憧れの的になる日も遠くない話なのかも!?
ジャンル別に風俗の近未来を大胆予想
この先10年間の風俗の動向を、ジャンル別に予測してみました。
■デリヘル
政府は人口の東京一極集中を解決するため、“道州制”の構想づくりを進めています。
道州制とは従来の「県」を廃止して、アメリカのように「州」にすることで地方に現状より自由な自治権を与える政策のこと。
これが実現すれば、地方経済が活性化し、風俗嬢の都心一極集中が緩和されると予想されます。より稼げるお店を求めて各地方を転々とする【ノマド風俗嬢】が風俗業界の働き方改革としてもてはやされるでしょう。
■ソープランド
人口減少と過疎化の影響で、ソープ街は縮小していくと予想されます。
条例によって新規出店ができない地域も多く、大幅なV字回復は見込めません。老舗ソープは今後も生き残ると思われますが、大手グループに吸収されるなどして店舗数は減少していくことでしょう。
■ピンサロ
リーズナブルに遊べるため、若い世代から人気の高いピンサロ。そのメインの客層である若者の減少により、苦境に立たされることが予想されます。
また、風俗業界全体の価格破壊で、ピンサロの【料金が安い】というアドバンテージの魅力も薄れていきます。今後は縮小を余儀なくされるでしょう。
■エステ
風俗エステは今後も有望なジャンルと考えられます。
重すぎる社会保障負担や介護などに疲れた若者や中年世代が女性に癒しを求め、風俗エステの需要はますます高まっていくでしょう。
■ストリップ
ストリップも意外と健闘が予想されるジャンル。
高齢者が増え、古き良きエロを懐古する“懐エロ”ブームに乗って人気が再燃。店舗数は減るものの、踊り子を派遣する【デリバリーストリップ】などでしぶとく生き残っていくかも!?
風俗業界の将来は明るい!
10年後の風俗の未来予想図、いかがだったでしょうか?
詳細なデータにもとづいているので、当たらずも遠からずといった予測になっているのではないかと思うのですが……信じるか信じないかはあなた次第(!?)。
ひとつ言えるのは、風俗業界の将来は今後も明るいってこと。
どんなに世の中が移り変わっても、風俗はその時どきの世相を反映しつつ生き残っていくことでしょう。
これまでの風俗の歴史を振り返ると、それはハッキリ断言できます。
10年後、あるいは20年、30年後の日本にどんな新しい風俗が生まれ、進化していくのか楽しみです。