風俗業界への転職を考えているひとの職歴を見ていると、
「友人の紹介で入社した会社を数ヶ月で退職」
「知人に誘われて入社したが給料が前職より5万円も低かったので退職」
ーといった経歴をかなりの頻度で目にします。
こういった友人・知人の紹介を通しての採用は「リファラル採用」と呼ばれ、最先端技術のかたまりでもあるGoogleがこの手法を積極的に取り入れている事から、リファラル採用は最先端の求人方法として一時期トレンドになりました。
ただ、そんな最先端のリファラル採用で転職したのに失敗している人はけっこう多いです。
では、「なぜ」失敗してしまったのか?
失敗したケースには大きくわけて3個の共通点があるので、皆さんが同じような苦労をすることがないようひとつずつ解説してまいります。
失敗理由①.面接できくべき事を聞けない
友人・知人の紹介で転職したひとに話をきくと「面接」がたった数分で終わったり、入社ありきで話が進んだり、給与・待遇の説明がほとんどなかったということがかなり多いです。
通常の転職であれば自分で求人サイトを見て雇用条件や会社のことを調べたり比較するのである程度の情報は把握しています。
でも、友人紹介だと「いい会社だよ」とか「お給料悪くないよ」といった説明しかないのに加えて、面接でも(紹介者がもう説明しているだろうと会社が思い込んで)説明がなく、入社前提で話が進んでしまっているので質問もしづらいので仕事のことをまったく分かっていないままイチかバチかのギャンブル転職をすることになるので高確率で失敗します。
失敗理由②.会社側が採用費をケチることしか考えていない
リファラル採用を会社が導入する理由のひとつは「求人にかかるお金を節約できる」です。
通常ひとを採用するには転職求人サイトに数十万円を払って求人広告を載せるか、人材紹介会社に依頼し成約した場合は年収の30%程度(年収400万のひとであれば120万円)を支払うので、けっこうお金がかかります。
それに比べると、リファラル採用は「0円」です。
紹介者に紹介料として数万~10万円程度を払うこともありますが、それでも広告費にくらべれば安いです。
もちろん、コストを抑えるのは企業として重要なことなのでこれ自体は良いことです。
ただ、「金」しか見ていない会社や社長さんだと「お!無料でひと採れるの?いいじゃん!それでいこうよ!」と金に目がくらみ、「ひと」をまったく見ていなかったりします。
その結果、面接で会社説明・雇用条件の説明をせず、求職者の適性の見極めもしないでテキトーに採用をしてしまい、働き始めてから問題がどんどん露見してきて退職することになってしまっているパターンも少なくないです。
失敗理由③. 紹介者が不誠実
これも多いのですが、仕事を紹介してくれたひとがそもそも信用に足る人物ではない事があります。
遊び友達や飲み友達としては楽しいひとでも、人生やお金といった大切なものを共にする相手としては不誠実な場合があります。
特に「いいひと」は無条件に「友人」を信頼してしまうので、友達が誘ってくれると「嬉しい」し、誉めてくれると「嬉しい」ので、つい話に乗せられてしまいます。
これが「友人」でなければ「このひと良いことしか言わないな」「給料の細かい話はしてくれないな」「社会保険や休日・勤務時間の話があいまいすぎる」「質問してもハッキリこたえてくれないし、めんどくさそうな顔をするな」と色々な違和感に気づくはずです。
でも、「友人=僕のことをダマすはずはない」と思いこんでしまっていると、違和感に気づけぬまま盲目的に転職してしまい、転職してから「え!?」と驚きあわてふためき失敗することになります。
まとめ
ここまで「友人紹介での転職が失敗する理由」をご案内してきましたが、もちろん「リファラル採用」自体が悪いわけではありません。
本来のリファラル採用は「求職者は面接官には聞けないような詳しい話を友人にきける」「友人は会社に有能な人材を紹介した実績をあげられ、求職者には良い仕事を紹介できる」「会社は友人と信頼関係にある一定水準以上の人間性、能力が担保された人材を無料で採用できる」と関係する3者すべてにメリットがあるものです。
それなのに失敗するのは3者が果たすべき役割を果たしていないからです。
皆さんが友だちからの紹介で風俗業界もふくめて転職をお考えになるとき、くれぐれもこの点にはお気をつけください。
より良い会社への転職が叶うことを心より願っています。