近頃、働き方改革というキーワードをよく耳にします。
働き方改革とは、政府が推進する“一億総活躍社会を実現するための改革”。
少子高齢化が進む近未来ニッポンにおいて、職場や家庭、地域で誰もが活躍できる社会=一億総活躍社会=の実現を目指すため、「いかに働くべきか」にいま注目されています。
このコラムを目にしている読者諸兄の中にも、今まさに自らの働き方を真剣に考えている方は多いことでしょう。
働く上で大事な要素には色々ありますが、その一つが「働く場所=勤務地」なのではないでしょうか。
そこで今回は大都市・東京と地方都市の違いについて“仕事”を中心にスポットを当てて比較したいと思います。筆者・廓だん吉の個人的体験も交えながらお話してみますので、皆様の働き方改革の一助になれば幸いです。
筆者が東京で働くことを志した理由
仕事をする目的は人によってそれぞれだと思います。「とにかくお金を稼いで贅沢な暮らしがしたい」「安定した生活を手に入れて家族を養いたい」……etc.
筆者の場合は「自己実現」でした。こう書くと偉そうに聞こえるかもしれませんが、自己実現の本来の意味は夢を叶えることだけはなく「すべての欲求を満たして、自分本来の姿になること」。地元にいた頃の筆者は、まさにそうなりたいと考えていたのです。
筆者は愛知県出身です。住んでいたのは静岡県寄りの某地方都市。住みやすい街ではありますが、そこに魅力的な就職先はありませんでした。東京で働きたい、東京に出て欲求を実現したい――高校時代はそんなことばかり考えてばかりいました。
そう思った理由は、魅力的な就職先がなかっただけではありません。もっと言えば、東京と地方の産業構造の違い。自分のオリジナリティを発揮できる仕事が地元には少ない気がしていたのです。
生まれ育ったのはサラリーマンの一般家庭。いい悪いは別にして、毎日地味に暮らすだけで満足する“小市民”の生活。当時の筆者にはそんな刺激のない平凡な生活が物足りず、満足できませんでした。
大学進学を機に上京し、念願の東京での就職を果たした筆者が強く感じたのは「東京にはやっぱり夢がある」ということでした。
東京には、仕事を通じてまさしく自己実現を目指そうと何かに挑んでいる人がたくさんいました。「東京で一旗揚げたい!」と野望を抱いている人が大勢いたのです。
筆者は現在、風俗ライターとして風俗業界に関わっていますが、思い切って上京して本当によかったと実感しています。
日本は東京とそれ以外の都市の二都で成り立っている!?
東京は地方と比べて、仕事の面でも生活面でも何かと便利です。
東京と地方の生活レベルがどれだけ違うかについて、Yahoo!JAPANビッグデータレポートチームがまとめた資料があります。
2016年3月現在のもので少々古い資料ですが、なかなか面白いので紹介してみましょう。
日本は2つの国からできている!?~データで見る東京の特異性~
Yahoo!JAPANチームは、リアルデータの分析結果から、東京の特異性を「日本は2つの国からできている」と結論付けています。2つの国はもちろん「東京」と「それ以外の都市」を指しています。
一番分かりやすい例が「電車の年間利用回数」。下の図は、一人が一年間に電車を利用する回数を横軸、マイカー通勤・通学率 を縦軸にとり、47都道府県をマッピングしたものです。
これを見ると、東京が突出しているのが一目瞭然。大阪や神奈川など、電車とマイカーを併用する主要7都市と比較しても、東京では公共交通機関の利用者が圧倒的に多いことが見てとれます。
東京に電車通勤・通学が多いのは想像できますが、ユニークなのは次のデータでしょう。大手検索ポータルサイトらしく、人口一人あたりの年間検索数を指数化し、都道府県別に表したデータがこちら↓
データをみると、東京都民は他県民に比べて検索数が圧倒的に多いのがわかります。東京の一人あたり検索数を100とした場合、次点の大阪でも東京の3分の2未満。ほとんどの地域が東京の半分以下という状況です。
東京人が情報への関心度が高く、情強(情報リテラシーが低いことを示す“情弱”の反対語)であることがこの結果から伺えます。もっと言うなら、知的水準や文化水準が高い=民度が高いといってもいいでしょう。
このレポートのタイトル通り、日本が「東京」と「それ以外の地方都市」という2つの国からできているというのは大げさではないのかもしれません。
東京と地方では最大2割の年収格差がある!
東京と地方の年収格差について、リクナビNEXTのTech総研が出した注目すべきデータがあります。
Tech総研は日本を「北海道・東北」「関東(東京)」「北信越」「東海」「関西」「中国・四国」「九州」の7ブロックに分け、平均年収を調査しています。
その結果、1位に輝いたのは関東の523万円。2位は東海の503万円という結果でした。関東を100とした場合の比率は96。以下、関西93、中国・四国84、北信越80、北海道・東北79、九州78と続きます。
ちなみに、もっとも低かった九州と関東の格差は113万円でした。関東と比較して2割弱ということになります。さらに、地域間年収格差は年代を経るごとに少しずつ開く傾向があるとも指摘しています。
Tech総研はこれらのデータから「年収アップを考えるのなら、第一に平均年収の高い地域への転職を検討すべき」であると結論付けています。東京は地方よりも給与水準が高く、稼げると考えて間違いありません。
より多くの収入を得られるということは、それだけ贅沢ができるということでもあります。欲しいモノを手に入れることができ、生活レベルを向上させることができるのです。
東京で働くことに憧れる人が多いのも(地元でくずぶっていた頃の筆者も含めて)当然ですよね。
東京と地方の風俗格差は?
このコラムを目にしている読者は風俗業界に関心が高い方も多いと思いますので、風俗店についてのデータも紹介しておきましょう。
現在、日本全国にあるデリバリーへルスは約20,000軒。そのうち3,141軒が東京都に集中していると言われています(2106年調べ)。ちなみに、2位は大阪府の1,728軒。その差は実に約2倍です。
これを比率に換算した場合、東京には日本の総デリヘル軒数の16%がひしめいていることになります。
ちなみに、全国のラブホテル軒数を比較すると、第1位が東京で315軒。2位は北海道の285軒となっています。以下、福岡県272軒、大阪府266軒と続きます。大阪府はデリヘル軒数では全国第2位でしたが、ラブホテル軒数は全国第4位。大阪はデリヘル軒数に対してラブホテルが不足気味であるという現状が伺えます。
こうした結果から見えてくるのは、東京都内には圧倒的に風俗店が多く、また風俗を受け入れる土壌が整っているという事実。つまり、風俗遊びをしたい人はもちろん、風俗業界で働きたいと考えている人にもチャンスが転がっている街だということです。
店の数が多い方が競争は激しく、市場原理としてそれだけ優良店が多くなります。優良店には客がたくさん入り、稼げると聞いて全国から質の高い女の子が集まってきます。そのおかげで店はますます大繁盛。新たに出店するケースも出てきます。そうなればポストが増え、仕事のチャンスはさらに拡大します。つまり、東京の風俗にはWIN×WINの関係が成り立っているのです。
新たに店舗を出店すれば、業界経験者が求められるケースも増えます。もしもあなたが地方の風俗店で店長経験などがあるなら、東京で腕試しするにはもってこいの機会となるでしょう。
東京都と地方の年収格差について上述しましたが、風俗業界においても東京で勤務する方が平均年収は高くなります。つまり、男が風俗で稼ぎたいなら東京は外せないのです。
「繍(しゅう)を衣て夜行くが如し」――錦を着ても夜歩けば目立たない。転じて「いくら出世しても、故郷の人々に知られなくては甲斐がない」ことを意味する、中国の歴史書『史記』の一節です。
風俗業界という夜の世界で成り上がり、故郷にきらびやかに錦を飾りたいと考えている人にとって、東京は最高の舞台と言えるのではないでしょうか。
東京と地方の違い~まとめ~
一生懸命働いてのしあがるという考えが「かっこ悪い」という風潮が一時期ありました。
果たして本当にそうでしょうか?
もちろん、どう働くかは個人の自由です。であれば、立身出世を目指す生き方だって自由。お金をたくさん稼いで、美味しいものを食べ、高級車に乗りいい女を抱く。男なら一度は夢見る生活でしょう。
そんな人生を実現したいなら、東京で働いてみるという選択肢もありかもしれません。