プロフィール
高木知佳(34歳)入社3年目。
現在、横浜店でグループ史上初の女性店長として活躍。
業務内容はキャストの面接・講習・出勤管理、スタッフ教育、受電業務、ドライバー管理など多岐に及ぶ。
――この仕事への転職のきっかけを教えてください
以前はキャストとして働いていましたが、目標達成を機に転職を考えシンデレラグループに応募しました。
――数ある職種の中から風俗のスタッフを選んだ理由は何ですか?
昔キャストとして風俗のお仕事を始めた頃の話ですが、右も左もわからなってしまった私にお店のスタッフがとても良くしてくださいました。
そんな経験から、私も不安を抱きながら入店を決めてくれた女の子のサポートができたらと思い【女性スタッフ】という職種を選びました。
――周囲の人たちは風俗の仕事に就いている事を知っていますか?
家族は知りませんが友人は知ってます。
友人たちは風俗の仕事なのに福利厚生がしっかりしていることに驚いてました。
なので偏見を持っていた友達も今は応援してくれてます。
――東京・神奈川・埼玉に多数の店舗を展開していますが、勤務地域は希望できましたか?
はい、希望できました。
地元に近い横浜を選びました。
――はじめてスタッフとしての仕事に就いた時はどんな印象でしたか?
働くまで3ヶ月位ひとりで悩みました・・・
そして実際に働いてみたら、予想以上に大変なお仕事だと思いました。
主に女の子とのコミュニケーションが一番大変で最初は苦労しました。
――風俗のスタッフとして働く際に、女性視点で何か違和感を感じた場面はありますか?
私が入社した当時、横浜店はどちらかと言うと男性寄りの社会でした。
ただ、実際に接客をしてお客様からお金を頂くのはキャストの仕事。
もちろん彼女たちが一生懸命やってくれている事は、内勤の男性スタッフも重々承知です。
しかし当時はキャスト側に立って物事を考える事が、非常に難しい環境だったと思います。
接客でわからない事や悩み事などを相談できる環境が、整っていなかったという意味です。
そんな中で私は、男性スタッフとキャストの架け橋のような役割になれたらと思っていました。
その気持ちは今でも変わりません。
――女性スタッフならではの苦労もあるのではないですか?
男性スタッフとキャストとの板挟みになる事ですかね・・・。
入社当初は男性スタッフの考えよりもキャストの考えの方がわかるので、男性スタッフと衝突すことも多々ありました。
当時はそういった事がかなりのストレスで思い悩みました。
でも時間をかけてキャストの気持ちを男性スタッフに伝えたり、女の子にスタッフの気持ちをオブラートにつづんで伝えてあげる事で、女の子と男性スタッフの間の関係緩和をする事ができました。
その地盤を作ることは、かなり大変な仕事でした。
――風俗の現場で働いたことがなくても(元キャストでなくても)務まる仕事だと思いますか?
女性スタッフの主な仕事は女の子のケアになります。
なので経験がない女性だと務まらないと思います。
――この仕事をやっていてよかったと思う瞬間はどのような時ですか?
女の子に感謝された時ですね。
女の子が一生懸命働いて目標を達成し笑顔で卒業していく時に『シンデレラで働けて良かったです』と言われると、この仕事をやっててよかったなって思いますね。
――1日の仕事の主なタイムスケジュールを教えてください。
9:00 出社、営業準備(金庫金準備・女の子への出勤確認メール・店内清掃)
9:30 営業開始
【通常業務】
┗受電業務
┗配車
┗媒体関係の更新作業
┗女の子のお仕事準備
14:00 中番スタッフへの業務指示
15:00 休憩
16:00 遅番スタッフへの業務指示・翌日の業務準備
【通常業務】
21:00 退勤
※その他、面接・講習などの業務を随時行っております。
――高木さんがドライバーをやることもあるんですか?
やります。女の子の入れやアップ、送りをやってます。
――週にお休みは何日ありますか?
完全週休2日制です。
――ボーナスはありますか?
あります。3カ月に1回ペースでもらえます。
――風俗の男性求人でよく「高収入」というフレーズを目にしますが、現在自分は高収入だと感じますか?
高収入ですね。
私は30代で入社して社会経験が少ないのに初任給の良さにびっくりしました!
もちろん福利厚生もしっかりしてます。
頑張った分昇給もあるので未経験の方でもすぐに昇給できます!
――自分のどんなところが評価されていると感じますか?
積極的に業務を取り組む所とキャストとのコミュニケーション能力を評価して頂いてると思います。
メイン業務のキャスト管理について
――入店した女の子には簡単に辞められては困るので、遅刻や当日欠勤などにも寛容にならざるを得ないと聞きますが、キャストの勤怠についてはどうお考えですか?
遅刻や当日欠勤など、多くのお客様へご迷惑をおかけしてしまう事はできる限りキャストには周知徹底してます。
しかし、いろんな事情を抱えて働いているキャストもいるのでキャストへの気遣いも必要な時もありますね。
――やる気があるのに思うように稼げない女性に対してはどのようにケアしていますか?
まずはヒアリングをしてどのような接客を行っているか周知するところから行い、再講習や接客術を指導しています。
――結局はルックスの良い女性がより稼ぎやすいのでしょうか?
そうとも限りません。
風俗を利用するお客様の多くは癒しを求めている方がほとんどです。
どんなに容姿がよく最初は稼げても、お客様への気遣いやサービスを提供できない女の子は最終的に飽きられます。
――サービスや技術が優れているのに見た目の問題で稼げない女の子がいた場合、解決方法はありますか?
そういった場合はスタッフがどのようにその女の子の良さをお客様へ伝えられるかだと思います。
女の子にはお客様へのサービスを一生懸命して頂いているので、あとはスタッフの努力ですね。
宣材写真の撮り直しやコメントの変更、受電でのアピールを行うことです。
デリヘルの場合は電話のみでの接客になるので対面接客よりも難しい事ですが、お客様がその女の子のイメージできるような説明を心がけています。
――プロフィールのコメントで女の子の魅力を伝えるコツを教えてください?
女の子の特徴を瞬時にとらえお客様がイメージしやすく書くことが大切です。
その女の子の性格とは真逆な事を過度に書いてしまう事は、逆にその女の子の良さを潰してしまうので女の子の事を考えながら作るようにしてます。
――リピートを返しやすい女の子の特徴を教えてください。
どんなお客様に対しても恋人のような雰囲気を作れる女の子です。
技術面よりも常に笑顔で接客できる女の子にはリピートするお客様がつきやすいです。
――女性がより稼げるように、スタッフが努力するべきことは何だと思いますか?
何もわからず働いている未経験の女の子には、1から10まで丁寧にアドバイスする事が大切です。
また、接客がどんなに良くても出勤が不安定だとお客様も離れてしまいます。
そういった事を女の子にアドバイスをしたり、写メ日記投稿がどのくらい効果が大きいかなどの説明をしてあげる事が大切です。
女の子から進んでやってくれるまでスタッフの努力が必要だと思います。
――この仕事の場合は、メンタルケアとして経験者によるサポートはかなり心強いと言えますね。
はい。当時は私も現役を引退したばかりでキャスト側に近い存在でした。
でも、内勤には内勤の大変さもあり、お店も回さないといけません。
もちろんキャストも同様に努力し、悩みなどを抱えながらお仕事をしてます。
正直な話キャストのことばかり考えてもお店は上手くまわりません。
でもキャストの人たちを無下に扱うお店作りだけはしたくない。
その狭間に立たされた時、内勤とキャストが一緒に働く環境なのに双方が上手く理解し合えない環境に違和感を感じていました。
今は両方の立場の考えが理解できるのでそれを仕事に活かしてます。
――シンデレラグループは求人広告で「女性スタッフがいるから安心」とアピールしていますが、具体的にはどういう点で安心なのでしょうか?
シンデレラグループにいる女性スタッフはすべてが業界経験者です。
女の子の悩みの多くは経験者にしかわからない事が多いと思います。
経験のある女性スタッフがいることで、そういった不安な気持ちを解消でき、未経験の女の子でも安心して働けるというメリットがあります。
また経験者の女の子に対しても、前のお店で嫌な経験をした事へのケアもできるので、多くの女の子に安心して問い合わせして頂いているのだと思います。
――近しい女性が稼ぎたいと言ったら、キャストになることを勧めますか? または、やろうとしていたら止めますか?
すごく難しい質問ですが、私なら風俗で働くことのメリットや厳しい所を正直に伝えますね。
それは知人だけではなく面接に来ている業界未経験の女性でも同じです。
私自身は風俗業が好きですが、当然向いてない女の子もいると思います。
ですので無理に風俗を勧める事はしません。
必要であればメリット・デメリットを伝え、その後は自ら考えて行動して欲しいというのが私の考えです。
お客様対応について
――まだまだ一般的には「風俗(の会社、お店)=怖い」というイメージがあると思います。この先入観を少しでも払拭するために接客で心がけていることはありますか?
風俗にブラックな先入観を持っているお客様は実際多くいます。
丁寧に対応する事でお客様の不安な気持ちを一つずつ解消し、安心してご利用いただける事を説明させて頂いております。
従業員がきちんと接客する事で女の子も気持ちよく接客ができ、結果お客様からホワイトなイメージを持って頂けます。
実際、多くのお客様からお褒めのお言葉も頂いております。
――特に電話や受付での印象はかなり重要だと思うのですが?
そうですね、声だけの接客なので常にオーバージェスチャーを心がけております。
――お客様の電話の感じによってご案内する女性を変える時はありますか? あるとしたらどういったケースですか?
お客様のタイプをリスニングしながら利用履歴をチェックし、その時にお客様の希望する女の子が違うと判断した場合や、新人の女の子やSクラスやAクラスのトップレベルの女の子が空いている場合はそちらの女の子へ振り変える事があります。
――お客様がフリーを希望した場合、待機の長い女性から優先して案内するのでしょうか?
優先順位は基本、新人、Sクラス・Aクラスの女の子、待機の長い女性の順番で案内させて頂いております。
あとはお客様から女の子のタイプを伺い案内いたします。
――風俗の割引についてどうお考えですか? 高木さんのお店では、割引の情報を知らないお客様にもその場で積極的に安く遊べる情報をご案内をしますか?
はい、様々な割引の情報やクラブシンデレラ会員の登録をすすめてます。
利用履歴があるお客様で登録がない場合もすすめております。
割引の事を宣伝する事によってまた利用して頂けるので率先してお伝えさせて頂いております。
今後の風俗業界について
――高齢化社会における風俗のあり方についてはどうお考えですか?
風俗を多く利用している世代は40代から50代が多いですが、60代70代のお客様の利用も増えてきています。
あらゆる世代のお客様にご満足して頂けるようなサービスを提供できるようにキャストへの教育を徹底していかないといけないと思います。
――技術革新で様々な職業の価値が上がったり下がったりすることが予測されています。風俗の店員は将来的にAIやロボットに仕事を奪われると思いますか?
ないと思います。
当店を利用して頂いている常連のお客様には、スタッフを信頼して利用をして頂いている方や、お気に入りのキャストがいるから通うというお客様がほとんどです。
お客様との信頼関係を作るには、そのお客様がいかにご満足して頂き、また利用したいなと思って頂けるかが重要だと思います。
人にしかできないサービス提供もあると思うのでロボットの風俗店員は私には想像できません。
――近頃ではLGBT(性的少数者の総称)という言葉がよく聞かれます。これから更に男性・女性以外の性を持った人たちがどんどん声を上げられる時代になっていくと思うのですが、性風俗産業にはどのような変化があると思いますか?
そういった方々へのサービスを提供しているお店があるのは知ってます。シンデレラグループでも差別なくそういったお客様も利用でき、ご満足いただけるサービス提供を考えていかないといけないと思います。
――例えばトランスジェンダーの女性から応募が来た場合どうなるんでしょうか?
そういった女性の入店は大歓迎です。
多くの女性が働けるように年齢・容姿・プレイ内容、いろんな形態のお店がありますので自分に合ったお店を選ぶ事ができます。
無理なく働いて頂く事を一番に考えておりますのでなんでも相談して頂けたらと思います。
求職者へのメッセージ
――この仕事はどういう人が向いていると思いますか?
前職が職人さんだったりIT系関係の方だったりと、風俗にまったく関係ない仕事をしてた人も多く働いているので、やる気がある人なら誰でも向いていると思います。
――風俗スタッフの仕事で必要なスキルは何だと思いますか?
気配りとコミュニケーション能力です。
風俗業と接客業は一緒で働くキャストへの気配り、お客様への気配りを忘れずにやれば特別なスキルは必要ではないです。
またコミュニケーション能力の高さは、特にこの業界ではかなり大きな武器になります。
あとは、パソコン関係のスキルがあるとかなり有利だとは思います。
私が勤務するお店はデリヘルですので対面での接客がありません。
なのでホームページや媒体更新が一番大切な作業になります。
――風俗店の内勤スタッフは30代、40代からの転職でもやっていける仕事ですか?
はい、大丈夫です。
私も30代ですし、最近入社した男性スタッフは40代で前職では整体師をやっていましたが、慣れない作業でもメモを取り勉強しながらやってます。
年齢というよりやる気が大切だと思います。
――風俗スタッフの仕事は一生続けられる仕事だと思いますか?
はい、続けられると思います。
いろんな種類のお店があって移動などもできるので自分に合った職場で働けます。
――最後に、これから風俗スタッフの仕事を始めたいと思っている人に何かメッセージをお願いします。
働いてみないと、できるかできないかわかりません!!
悩む前に行動です!!