ド底辺フリーターだった自分が、風俗店長になったら人生変わったって話。(実話です)

風俗店長になったら人生変わった

はじめまして!風俗店の店長をしている「鈴木 慶太」といいます。

現在34歳、父親と港区のマンションで2人暮らししています。

人事部の宇佐美さんから「鈴木さんの人生についてコラム書いて!!お願い!!」と頼まれて、書きはじめています。

私の人生に興味をもってくださる奇特な方がいらっしゃるのかまったく自信はないのですが、

「こんなやつでも風俗店の店長になれるのかぁ」

と思ってもらえたらそれはそれでいいかなと思いつつ、まずは風俗で働きはじめる前の

「ド底辺だったフリーター時代」の事から話を始めたいと思います。

風俗で働く前の底辺だった自分

わたしは岐阜のごくごく普通の家庭に生まれ育った特筆すべき事も特にない普通の子供でした。

ただ、神奈川の大学に進学し、1人暮らししている時に母親の浮気で両親が離婚し、そこから人生がおかしな感じになっていきました。

父親が荒れ酒びたりになり仕事を辞め…
わたしは大学の学費が払えず中退し工場で働きはじめ…
当時中学生だった妹は勉強が好きで頭も良かったのでどうにか大学に行かせてあげたくて夜は工事現場で働き…
父親が金をせびりに工場に来てわめきちらしたせいで仕事を辞めざるをえなくなり…
居酒屋で働きはじめて知り合った女の子にまんまとだまされて100万円もっていかれ…

そんなこんなをしている内にろくな貯金もなく、友達もいないままに「30歳」目前になっていました。

「あぁ…なんでこんな人生になっちゃったんだろう…」

そんな事ばかり考えて毎日を死んだように生きていました。

 

風俗で働き始めたきっかけは居酒屋バイト

お金もない、友達もいない、彼女もいなわたし。

そんなわたしが唯一自慢できるものと言えば「妹」でした。

妹を早稲田大学に進学させてあげる事が出来、大学でも浮かれることなくちゃんと勉強してバイトもして、兄のひいき目かもしれないですが、本当に立派に育ってくれました。

ただ、そんな素晴らしい妹なのに、その兄であるわたしは何ひとつ人に誇れるものがありませんでした。

今さら大学に進学しても仕方なく…
一流企業に入社出来るわけもなく…
特別な才能があるわけでもなく…

せめて、「お金さえあれば」と考えてばかりいました。

そんな時にわたしが働いていた居酒屋にあきらかにお金を持っていそうな4人連れが来店しました。

外資系にしてはやんちゃな雰囲気があるな…かといってIT系でもなさそうだし、なんの仕事をしているんだろう?

不思議に思いながら時おり視線を送りようすをうかがっていても分からず、ふだんはそんな事は絶対に尋ねたりしないんですが、

「お客さん、服装も時計も鞄もかなり良いものですごいなと思って見てたんですが、お仕事なにされているんですか?」

と直接きいていました。

ただ、その質問をした瞬間に4人の手が止まり表情がこわばりました。

わたしは「あっやばい!!怒鳴られる!!」と一気に我に返り、背筋に冷たいものは走ったのを今でもおぼえています。
※有楽町にある居酒屋だったのですが、乱暴なお客さんもしばしばいて、怒鳴られたり、つかみかかってくるひともいるようなお店でした。

でも、実際きこえてきたのは「怒鳴り声」ではなく「大きな笑い声」でした。

「なんだ、さっきからチラチラ見てくるからてっきり喧嘩売ってるのかと思っていたよ(笑)」

豪快な笑い声をあげながら

「俺らは風俗、デリヘルやってるんだよ」

と教えてくれました。

さらにその後も仕事内容や難しさやどれくらい稼げるかを4人が代わる代わる話してくれました。

わたしが「どこのお店で働くのがいいですか?わたし学歴もなにもないんですか?」と尋ねると

「学歴なんかいらないよ(笑)努力、根性、素直さがあれば大丈夫!!」

と笑いながら、勢いのある風俗グループを教えてくれました。

で、次の日にはその風俗グループに面接を受けに行き、翌週からは働きはじめていました。

それが私と風俗業界との出会いでした。

 

入社7日目についつい勢いで飛んでしまい・・・

ただ、そんな感じで「お金を稼ぐ!」という意気込みで入社したものの、私7日目に無断で飛んじゃいました。

と言うのも、居酒屋で「風俗の仕事内容」を教わった以外はなにも理解しておらず、想像していたよりも頭を使う事がはるかに多く、「自分には出来ない…」と打ちのめされたのが理由でした。

お店に連絡もしないまま無断欠勤してしまい、お店からの電話にも出ず、このままフェードアウトして辞めていこうと思っていました。

が、当時の店長に救われました。

「鈴木君、辞めたくなっちゃったんでしょ? みんな、慣れない仕事だから最初は辞めたくなるんだよね。じっさい僕も飛んだ事あるし(笑)  でも、よかったら1カ月だけ頑張ってみない? 7日で辞めたら自分で自分のこと情けなくなっちゃうでしょ? 一日考えてごらん。明日、待ってるね。 追伸:今日の無断欠勤は気にしなくていいから。僕のところにはちゃんと風邪で休みますて電話があったことにしてあるから。」

こんなメールが店長より届きました。  

店長はわたしより年下の28歳の方でした。

とても厳しいひとで、怒鳴ったり怒ったりはしないのですが、ミスや怠慢は決して許さないひとでした。

ただ、だからこそ、そんな厳しい店長から届いたこのメールの温かさに涙が止まりませんでした。

翌日、マスクをして出勤し

「昨日は風邪で休んでしまいすみませんでした!皆さんにうつさないよう気をつけながら頑張ります!よろしくお願いします!!」

と申し訳なさを押し殺して挨拶する自分を、店長は笑顔で迎えてくれました。

 

後輩が入社した事で自分の眠れる力が覚醒☆

そんな出来そこないのわたしにも入社半年後に「後輩」が出来ました。

わたしと同い年で、前職は建築関係の職人をしていた方で、風俗業界は未経験でした。

そんな彼の教育担当を任され気付いたのが、
「感覚でなんとなく仕事をやってきていたから、ひとにうまく説明できない…」
という事でした。

後輩も「あっ、このひと良く分かっていないんだ」と気づきはじめて、わたしに質問することが減っていきました。

ただ、同い年で入社時期も半年程度しか変わらなかったので仲は良く、ふたりでよく飲みに行っていました。

自分のふがいなさをどうにかしたかったわたしは居酒屋でふたりで飲んでいる時に、

「ごめん!!もう分かってると思うけど教えるの下手だよね!!まじごめん!!本当に申し訳ないし、分かりにくいの嫌だと思うんだけど、それでも質問してくれないかな?説明のなかで少しでもわかりにくい所あったらガンガン詰めてくれていいから、わかりやすく説明できるように頑張るからお願い!!お願いします!!」

とテーブルに頭をこすりつけながら彼にお願いをしていました。

彼は笑いながら

「大丈夫ですよ(笑)これからも質問させてください。でもわかりにくかったらその度にコーヒーおごってくださいね(笑)」

て言ってくれました。

今も彼とは一緒に働いていますが

鈴木さん、本当にすごいですよね。入社したての自分にあれだけ頭を下げられるのって、誠実と言うか、素直というか、男として本当にかっこいいです。あの時に鈴木さんに惚れたんですよ。」

といまだに言われます。

 

店長昇格を目前にし大失敗…

そんなわたしも経験を積み、実績も残し、上司であるマネージャーから「店長 昇格」の話をそれとなくされるようになりました。

が…そんな時に私は大失敗をやらかしました。
しかも、2回も…  

当時わたしは早番で、お店のオープンはわたしが担当し、お店の鍵も早番ではわたしだけが持っていました。
それなのに寝坊…  

朝9時にはお店に着いて10時開店にそなえなければいけないのに、わたしが起きたのは「10時30分」。

お客様にも、女の子にも、同僚にも迷惑をかけてしまい、マネージャーにも死ぬほど怒られました。

それなのに… その翌週にまた同じことをやってしまい…  

この時のわたしは仕事に慣れ、昇格の話に浮かれ、気が緩んでいたんだとおもいます…  

その結果マネージャーから「店長昇格の話は白紙に戻す。理由はわかるよね?」と言われ、昇格の話はなくなりました。

 

後悔…後悔…後悔…の日々

わたし自身の馬鹿さ加減で失った「店長昇格」のチャンス。

風俗業界にはいった目的に一歩近づけるはずだったのに、自分の気の緩みから招いた事態に、後悔しかありませんでした。

正直「辞めよう」と何度もおもいました。退職願を書いた事もありました。

でも、
「辞めてどうする?」
「辞めたら稼げるようになるのか?」
「楽になりたくて辞めたいと感じているけど、でも実際に辞めたら職を失い、転職してもまたイチからやり直しになって、今よりもっとしんどいことになるぞ?」

と自問自答し、逃げたしたい気持ちを抑え込みました。

「二度と慢心しない」という決意と共に。

 

1年遅れで店長昇格!!

そんな出来事から一年後、晴れて「風俗店 店長」に昇格しました。

居酒屋で風俗業界で働く4人と出会ってから4年と6カ月。

生きる事に希望を見いだせず、輝く妹を誇りに思うと同時に、その妹にふさわしいものを何ひとつ持たない自分を情けなくおもってばかりいたあの自分が、お客様、女の子、同僚に囲まれて毎日を活き活きと生き、しかも店長にまで昇格させてもらえました。

風俗業界には「稼ぎたい!!」とおもって飛び込んだけれど、自信なんて1ミリもなかったです。

たくさん失敗したし、逃げ出したし、わたし自身の力だけじゃとてもここまで来れなかったです。

本当にまわりのひとに助けられてばかりの4年6カ月でした。

みんな、本当にありがとう!!

 

店長昇格と同時にガラリと変わった生活

風俗店の店長というと、高級なスーツを着て、ブランドモノの革靴を履き、時計もバッグも海外高級ブランドというイメージが一般的だとおもいます。

たしかにそういう風俗店長さんもいます。

ただ、わたしはあまりギラギラしていないです(笑)

お客様にも、女の子にも「清潔感ある、誠実そうな人だな」とまずは感じて頂きたいので、それ以上の印象が先に伝わる事がないようにしています。

とは言え、一緒に働く部下のみんなには「目標」となるので、それなりのモノを身につけて「鈴木店長、顔はかっこよくないけど、身に付けているモノかっこいいな」と思ってもらえるようにしています(笑)

あと、プライベートの生活はけっこう変わりました。

母親に浮気されて離婚してから飲んだくれていた父親に「一緒に暮らそう」と声をかけ、今は港区のマンションで2人で暮らしています。

一時期は本気で父親のことを恨んで「あいつのせいで…」なんて怨念をたぎらせた事もありましたが、今はなんだか仲良くやっていて、この間も六本木に一緒に飲みに行ってきました(笑)

妹も25歳で結婚して可愛い男の子を産み、家族3人で練馬に住んでいます。

仕事が休みの日には子供用のおもちゃをたくさん買って、妹の子供に会いにばかり行っています。

だいぶ長くなってしまいましたが、わたしの話はここまでとなります。

あまりにどん底からのスタートだったので、皆さんの参考になるお話はあまりなかったですよね?

でも、わたしみたいに人生を無駄にすごしてしまい、30歳手前でようやく焦り動きはじめた人間でも、あきらめずに努力してまわりのひとへの感謝を忘れなければ、人生を立て直す事は出来るという事だけは伝えたいとおもいます。

私を救ってくれたのは風俗業界でした。

まだまだ偏見がある業界ですが、すくなくとも私はこの業界に感謝しています。

 

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