アナタ次第です

○○○○は稼げますか?
 
自分の視力が正確にどのくらいなのかはよく知らないのですが、少なくとも裸眼では日常生活に支障を来たしてしまう程度に悪いということはよく知っています。つまり、普段はメガネをかけているということです。「コンタクトにしないんですか?」とお店の女の子に言われる度に、それを「褒め言葉」だと思い込むことにしている、そんな私は品川ラズベリーで責任者を勤めさせていただいている者です。
 
女子面接のとき、実はメガネを外しています。理由は主に二つ。一つはメガネ越しに相手の眼を見て話をする(話を聞く)と相手に不必要に威圧感を与えてしまう恐れがあるから。勿論、それは別に相手に威圧感を与えてはいけない場面でもないのですが(或る種の「審査」の場面ですし)、しかし、なるべく相手をリラックスさせた方がその人間の本質を見出し易いというのが私の考え方です。
 
もう一つの理由は、文字通り視界をボカして相手の顔がよく見えない状態にするためです。「そんなふざけた人間に面接を任せて良いのか?」と思われる方も多いのかも知れませんが、正確に言えば、面接時にメガネを外すのは面接の或る時点からです。
 
私がメガネを外す或る時点、お分かりでしょうか? それは「採用」を決めた時点からです。私は多分、他の面接担当官より面接に時間をかけている方なのだと思っているのですが、基本的に合否の判断は相手の顔を見た3秒後ぐらいにはつけてしまっています。合否を問わず、それに続く1797秒を私は「雑談」と認識しています。ともあれ、合否の判断をつけたらメガネを外す、この作業は重要です、特に「合」の場合は。
 
向かい合って相手の顔を見ながら「雑談」をしていると段々と相手の顔のアラが見えてきてしまいます。第一印象で「可愛い」と思った女の子も「意外と○○が××なんだな」とか欠点ばかりが目に付いてきてしまうものです。まあ、要は一度つけた判断がイチイチ揺らいだりしないようにメガネを外すわけです。昔の映画女優のように軽く紗がかかったスクリーンと向かい合いながら「この子は可愛いこの子は可愛い、絶対に売れる絶対に売れる」と自己暗示をかけながら「雑談」に勤しむそんなワタクシ…、否、これは大真面目なお話なんですよ!
 
さて、私が「雑談」と認識している「作業」の重要性にまで話が及んでしまうと長くなり過ぎてしまうので、これはまた別の機会にでも。一つだけ書いておけば、私はむしろ「否」と判断したあとの1797秒を大事にしています。
 
ちなみに、冒頭のそれは面接時に最も多く訊かれる質問です。伏字の箇所には「このお店」が入ります。その質問に対する私の模範解答は表題の通りです。「このお店」の箇所を伏字にした理由は、本当はこう訊いて欲しいから、そういう女性を待っているからです。
 
こんなワタシでも稼げますか?
 
これまで数百件の面接をこなしてきましたが、残念ながら、こんなふうに訊いてくれる女性にはまだ一度も出会わしたことがありません。いつかそう訊いてくれる誰かのために、この言葉は大事に取ってあります。
 
貴女なら絶対に稼げますよ!

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