独身貴族の御託

SEOチームを率いる私は、41歳の自称「独身貴族」で「毎日高級デリヘルを呼べるようになること」を当面の目標としている。
毎日呼びたいのだから当然結婚はできないし、したいとも思わない。
つまるところ、自分の快楽だけを頑なに追求する自由人である。
そんな私が、先日ふとした縁で「家庭のありかた」についての講演会に参加することになった

それを主催する某自己啓発団体に属する伯母から、
「50歳までの男女が対象の講演会なんだけど、一人欠席者が出たので代わりに出てくれない?」
と、開催日の前日に突然連絡があったのだ。

「うわっ面倒臭っ・・・なんで独身貴族の俺が?」と思いつつも「これも一つの経験」と思い直し、とある日曜日の朝、会場である墨田区の某文化センターへ足を運ぶことにした。

会の冒頭、あと1週間で15年の任期を終え引退するという墨田区長から簡単な挨拶があった。
「現在世の中で起こっている問題は、そのほとんどが家庭を原因とする問題です。」
「皆さん温かい家庭を・・・」
という内容だったが、区長もまさか「高級デリヘルを毎日呼びたい男」が参加者の中に紛れ込んでいるとは夢にも思わなかっただろう。
しかも一番前の席に。
真剣な顔で。

講演のメインは、二人の一般女性による
「子供の登校拒否やいじめ等の問題を、親が変わることによって解決した」体験談であった。

要約すると
・子供は親の心の中を反映する鏡である。
・子供を変えたければ親が変わらなくてはならない
・特に夫婦の関係が子供の心に多大なる影響を与える。
・円満な夫婦の間に健全な子供が育つ。
・夫(妻)は妻(夫)の鏡である。
・自分が変われば相手も変わる。
・つまりすべて自分の責任である。

自己啓発本を何百冊も読んできた私にとっては特に真新しい内容ではなかったが、実際の体験談として聞けたことは良い収穫だった。

今回の話の本質は風俗業界にも同様に当てはまると感じた。
つまり、働いてくれる女の子やお客様の質や数は、シンデレラグループの心を写す鏡にすぎないのであって、これらを変えたいのであれば自分たちが変わらなければならないということ

ある意味当たり前のことではあるが、意外とこの発想ができない。

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